「こいのぼり」の歌に、2番の歌詞があるって!?
この童謡で、「お母さんは何鯉」って歌われてるの!?
「こいのぼり」の童謡というと、
「甍(いらか)の波と雲の波…♪」の歌を、
思い浮かべる人も、中にはいるかもしれませんねっ。
えっ? そんな歌 知らないって!?
もちろん、そういう若い世代の人もいるでしょう。
この『鯉のぼり(弘田龍太郎)』は、
大正2年(1913年)に刊行された、
『尋常小学唱歌 第五学年用』に載っていた歌なんです。
近年では、
文語調の歌詞のこの「鯉のぼり」よりも、
口語調の歌詞の、
「屋根より高い…♪」で始まる『こいのぼり(近藤宮子)』の歌のほうが、
よく歌われる様になりました♪
そのため、
この歌は、あまり歌われることが なくなっているんです。
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童謡「こいのぼり」の歌
ご存知「屋根より高い…♪」で始まる「こいのぼり」は、
近藤宮子作詞(作曲者不詳)の童謡です。
この歌は、
昭和6年(1931年)12月に発行された、
『エホンショウカ ハルノマキ』に、掲載されたのが初出です。
photo by:http://www.ne.jp/asahi/sayuri/home/doyobook/doyo00showa1.htm
長年、日本教育音楽協会とされていて、
著作権が切れる1981年(昭和56年)に、
日本教育音楽協会 元会長の男性に、作詞者を変更しました。
ところが、
自分が作詞した曲であると裁判を起こして勝訴し、
この童謡の作詞者は、再び 近藤宮子に変更されています。
「こいのぼり」の歌の歌詞
この童謡「こいのぼり」の歌は、
実に日本らしい、七五調の典型的な歌詞です。d^^
おおきい まごいは おとうさん
ちいさい ひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる
(※現代のひらがな歌詞で 表記しています♪)
日本人なら、必ず誰もが、
いちどは、口ずさんだことはありますよね♪
お母さんは何鯉?
この歌詞では、
- 「お父さんは 真鯉(まごい)」
- 「こどもは 緋鯉(ひごい)」 と歌われています。
ところが、
お母さんは、歌詞に登場してきてないのです!
いったい、お母さんはナニ鯉なのか?
「こいのぼり」の歌に2番の歌詞がある?!
そのヒントは、2番の歌詞にありました!
えっ、
こいのぼりに、2番ってあったの!?
答えは「Yes」であって、「No」です …
というのも、
元々、この歌には 2番がなく、
のちに、2番の歌詞が付け足されていたんです。
そのせいなのか、
こいのぼりの2番として、歌われる歌詞には、
どうやら、2種類存在している様なんです。
「こいのぼり」の2番の歌詞【その1】
まず、1つ目の歌詞は、
昭和57年の教科書(音楽之友社 発行)、
「しょうがくせいのおんがく 1」に、
カッコ付で載せられていた 2番の歌詞です。
おおきいひごいは おかあさん
ちいさいまごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる
この歌詞では、
お母さんは、「大きい緋鯉(ひごい)」と歌われていますね♪
「こいのぼり」の2番の歌詞【その2】
2つ目の歌詞は、
どうやら、作詞者などの詳細は不明の様ですが、
こいのぼりの歌の、2番の歌詞として歌われている! らしい … 。
ひらひらはためく ふきながし
くるくるまわる かざぐるま
おもしろそうに およいでる
この歌詞では、
残念ながら、お母さんは登場していませんねっ ^^;
実は、
「こいのぼりに、お母さん鯉はいないのが正解。」という説もあるんです。
どういう事かというと …
として制定された国民の祝日が、「こどもの日」です。
その祝日(こどもの日)には、
「いつも忙しいお母さんを、子育てと家事から解放する!」
= 「お父さんが、こども達の面倒をみる!」
という事を、こいのぼりは表現しているからなんです。
こいのぼりと童謡「さいごに」
ご存知のとおり、古来日本の社会で、
女性の地位は、高くはありませんでした。
家系図を遡って見ても、
女性の名前は、記されていないことも珍しくありません。
そもそも、こいのぼりは …
「滝を登る鯉は龍になる」と言ういわれにちなんで、
出世を願って、真鯉を一匹揚げていました。
もともとは、武家の旗指物で、
吹き流しは、その変型なんです。
その後、家族をイメージして、
こいのぼりに、鯉を何匹も揚げる様になったんです。
こいのぼりの童謡の歌詞では、
「おおきい真鯉 = お父さん」となっているんですが …
黒い真鯉は、当初生まれた子供を表すものだったんです d^^
ちなみに、
こいのぼりがカラフルになったのは、まだ最近のことで、
東京オリンピック(昭和39年)の「五輪の輪」からヒントを得て、
始まったものだと言われています。
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