台風が上陸すると、なぜ 速度が速くなるのか?
どうして 勢力が衰えるのか?
台風は上陸すると、
「勢力が衰えるが、速度が速くなる!」ということは、
おそらく、周知のとおりだと思います d^^
上陸で「勢力が衰える」まではいいのですが、
「速度が速くなる」というのは、実は ちょっと間違っているんです!
では、何がどうなっているのか!?
理由がわかれば、すべてが簡単に理解できますよっ♪
『台風の速度って? 上陸すると変化するのは!?』について、
よくある勘違いの理由を知って、スッキリしておきましょう♪
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台風は上陸すると変化する
台風の発生源は、日本の南海上にあり、
海水温が上がって27℃以上になると、水蒸気としてどんどん蒸発します。
蒸発した水は、莫大なエネルギーをもち、
水蒸気が水に戻るという、雲になるエネルギーが「台風」の姿なんです。
台風の速度と勢力
台風のエネルギーが理解できたので、
まずは、「勢力が変化する」理由から!
台風は上陸すると、勢力が衰えるのは …
「台風のエネルギー源の海水温が下がる」、
または「水自体が少ない」ため、蒸発する量が少なくなって、
エネルギーが補給できなくなるからです。
また、山など陸地の障害物との摩擦が発生するからです。
そして、「速度」は …
台風の速度変化
速度については、詳しく見てみましょう♪
「台風は上陸すると速くなる!」
ということぐらいは、知ってますよねっ!?
ところが …
実は、「上陸したから速度が速くなる」のではないんです d^^;
速度が速くなる理由
日本付近の中緯度地方には、偏西風が流れていて、
対流圏中層の一般風に流されやくなります。
台風も例外ではなく、
その流れに乗った場合、東向きの速度成分が増加します!
「台風は上陸すると、北東方向に進んで行く」のが一般的ですよね♪
それは、この上空の偏西風に流されているんです。
さらに、
日本上空にある気流は位置によって異なり、北に行くほど強くなります。
台風は、「上陸するから速くなる」というワケではなく、
その辺りに来ると風が強いので、
その方向に「流されて速くなる」というのが、正解だったんです。
実際の風速は?
ところで、台風の速度ってとれぐらいなんでしょう?
台風の高度は、
いちばん高い所では、上空10,000mもの高さになり、
この高さは、国際線の飛行機の高度と同じぐらいです。
大型の台風の場合だと、15,000mの高さにもなるんです d^^;
台風がよく起こる 9月の場合の、
日本列島の「上空10,000mでの風速」で比較してみましょう♪
- 沖縄周辺での風速は、「3m/秒」
- 九州上空の風速は、「21m/秒」
- 本州中央周辺では、風速「29m/秒」
- 本州北周辺では、風速「33m/秒」
「北に行くほど速くなっている」てのは、一目瞭然ですが、
「秒速○m」と言われても、あんまりピンときませんよねっ!?
なので、
どれぐらいの速度なのか、実感できる様に、
時速に換算して、超わかりやすくしてみました!
- 沖縄周辺では「時速10.8km/h」 *ジョギングぐらいの速度
- 九州周辺では「時速75.6km/h」 *一般道ではスピード違反の速度
- 本州中央周辺では「時速104.4km/h」 *チーターの最大速ぐらい
- 本州北周辺では「時速118.8km/h」 *函館-札幌間のスーパー北斗ぐらい
これは、上空の風の速度です d^^;
「偏西風」が吹いていれば、
上空5,000mで秒速50m(時速180km/h)以上、
上空10,000m以上では、秒速100m(時速360km/h)を超えることもある、
とてつもない暴風になります。
実際の台風の速度は?
台風自体の速度は、
時速10km/hくらいから、速いものでは100km/hにもなります。
最大風速が 34kt(≒ 17m/s)以上のものを「台風」と呼びます。
風速17m/sは、時速換算すると61.2km/h(最大風速)になります d^^
例えば、
よく耳にする「風速25m以上の暴風域~」って場合なら、
「時速90km以上の暴風」が吹いていることになりますねっ!
気象庁の「過去の最大風速」の記録では、
静岡県の富士山地点で、風速72.5m/s(261.0km/h)、
最大瞬間風速では、なんと 風速91.0m/s(327.6km/h)となっています。(汗)
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