うなぎの調理方法は、関西と関東でどう違う!?
違いのワケと、その境目は いったいどこなのか?
一般的に、うなぎの蒲焼は、
関西と関東で違うというのは、周知のことと思います!
もともとは、
関東(江戸)のうなぎも、関西風の蒲焼だったのが、
現在の、関東風の蒲焼に変わってきたらしいんです。d^^
- なぜ、関西風は腹開きで、関東風は背開きなのか?
- 関東風では、どうして うなぎを蒸すのか?
- どうして関東では、関西風から関東風に変わったのか?
『うなぎの関西と関東での違い』と、
「その理由」や「違いの境界」について、スッキリしておきましょう♪
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うなぎの蒲焼「関西と関東での主な違い」
まずは、
うなぎの蒲焼「関西と関東の主な違い」を確認してみましょう。
【関西風】 | 【関東風】 |
腹開き | 背開き |
うなぎが大きい | うなぎが小さい |
蒸さない | 蒸す |
白焼きで身側をよく焼く | 白焼きで皮側をよく焼く |
長い金串 | 短い竹串 |
関東圏にはあまり進出しない | 関西圏にも進出 |
なかでも、よく言われている「関西と関東の違い」は、
うなぎの「さばき方」と「焼き方」についてではないでしょうか?
そのあたりに焦点を絞って、もう少し詳しくみていきましょう♪
うなぎの調理法「さばき方」と「焼き方」の違い
「関西」では、
小ぶりのうなぎを選んで、腹から開いて蒸さずに焼くため、
脂が乗って、パリッとしたうなぎの香ばしさを楽しめます。
対して、「関東」では、
うなぎを背開きにして、白焼きした後、
蒸して 再び焼くため、ふわっと柔らかいうなぎの食感が特徴です。
関西と関東で違うワケ
そもそも、
どうして関西と関東で、こんなに調理法が違うのでしょうか?
「関西は腹開き」「関東は背開き」といった、
うなぎのさばき方の違いには、諸説ある様です。
- 江戸は「侍」関西は「商人」説!
江戸では侍が多く、「切腹」を連想させるので背開きとし、
一方、関西は商人文化の町なので、
「腹を割って話す」ということから腹開きになったという説。 - 江戸では料理人の腕が追いつかなかった 説!
うなぎは肋骨がなく、腹開きは料理人の包丁の技術が要求されるが、
背びれがとりやすい、うなぎがおとなしくなり裂きやすいなど、
腹開きより、背開きのほうが裂きやすいといわれている。 - 飲食店の効率Up 説!
江戸の街には各国から集まった単身男性が多く、
外食のニーズは高かったが、飲食店も熟練した調理人も不足していたため、
効率を上げるため、江戸では背開きにしていた。
では、
「焼く」「蒸す」については どうでしょう!?
いかに柔らかくて美味しく、はやく提供するか工夫されていた様です。
- 「関西」では、
うな丼のことを「まむし」と言い、焼の技術でうなぎを柔らかくする。
これは、蒸さずに焼いた「地焼のうなぎ」をご飯の上にのせ、
さらに、うなぎの上にご飯をかぶせることで、
地焼で堅めのうなぎも、「ほど良く蒸されたうな丼」になる。
語源は、ご飯で蒸すから「まんまむし」とか、
うなぎの上にご飯をまぶすから「まぶし」、
そして「まむし」になったとも言われている。 - 対して、「関東」では、
気の短い江戸っこに素早く提供できるように、うなぎ屋の工夫がみられます。
白焼きをして、箱に入れて蒸らしておき、
お客さんが来たら、余熱で柔らかくなったうなぎをタレ焼きにして提供する。
こうすることで、うなぎも柔らかくなり、
調理の時間も、短縮できるようにしていたのでは …。d^^
現在では、蒸し器や圧力鍋で蒸しているものの、
それが、「関東風のうなぎ」として受け継がれているようです。
また、
「蒸す」というプロセスが、関東にできたのは、
- 「関東ローム層の土壌で育つ、うなぎの泥臭さを落とすため!」
- 「大きなうなぎを調理できるから!」 などとも言われています。
関西と関東の境目はどこ?
「関西風」「関東風」と、散々表現していますが …
そもそも、関西と関東の境目って!?
アナタが頭の中で、イメージしているあたりとは、
おそらく、かなり違っていると思います d^^;
では、
どっからが関西で、どっから関東なのか!?
「関西風の地焼」と「関東風の蒸し焼き」とを、地域で分けるとすると、
どうやら、浜松あたりから諏訪湖までの天竜川沿いのようです。
浜松あたりでは、関西風のお店と関東風のお店が混在し、
諏訪湖周辺の諏訪市では、関東風と関西風が混在するが、
岡谷市では、関西風のお店がほとんどとなっているようです。
関西風といっても、柔らかくトロッと焼く店もあるし、
関東風でも、ふんわりした感じからトロッとした感じなど様々です。
お店によって、うなぎの質・蒸し時間・焼き方・タレの甘辛など、
いろいろ工夫しているので、蒲焼の味も様々になっている様ですね♪
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