「お名刺」と「ご名刺」
どちらが正しいのか、わかりますか!?
その理由を言えますか?
意外に迷う、敬語「お」と「ご」の 違い、
正しく使うには、どう使い分けたら良いのでしょう!?
敬語で話す上では、様々な単語に、
「お・ご」などの、接頭語をつける必要があります。
しかし!
とりあえず「お」や「ご」をつければ、
丁寧になると思っていませんか? ^^;
ビジネスマンとして、
正しく使えないと恥ずかしいので、
使い分けと、代表的な用例を覚えておきましょう!
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敬語の「お」と「ご」
敬語として使う「お」や「ご」は、
尊敬語として使うイメージが強いですよね?
しかし、自分のすることに、
「お・ご」を、使用する場合もあるんですよ。
実は、使い方によって、
「尊敬語」にも「謙譲語」にもなるんです! d^^
尊敬語としての「お」と「ご」
単語に、「お」や「ご」の接頭語をつけ、
尊敬語として使われます。
通知には、「ご」をつけて「ご通知」となります。
謙譲語としての「お」と「ご」
「お」や「ご」は、尊敬語だけでなく、
謙譲語として、使われる場合もあります。
「ご返信申し上げます」などがそうですね。
行為の主体は、自分ですが、
接頭語をつけることで、へりくだった言い方になります。
「お」と「ご」の使い分けのルール
「お」と「ご」の使い分けには、ルールがあるんです!
では、
「お」をつける単語と、
「ご」をつける単語とは、どう区別されているのか?
- 「お」がつく言葉は 和語
- 「ご」がつく言葉は 漢語
であるとされていて、
「お」をつける場合の方が、やわらかい感じの言葉になりますね♪
「お」と「ご」の使い分け例
では、「お」をつける和語と、
「ご」をつける漢語を、みてみましょう。
- お断り
- お見事
- お許し
- お引っ越し
- お手洗い
- お手紙
- お話
- お住まい
- ご住所
- ご連絡
- ご依頼
- ご意見
- ご利用
- ご説明
- ご計画
- ご足労
ここで、
冒頭の「名刺」の件ですが、
「お名刺」が正解なんです!
でも、名刺は漢語だから、
「ご」をつけて「ご名刺」ではないのか?!
【例外】
例)時間・電話・名刺・返事・天気
例)外来語・公共物・動植物・自然現象
「あ」や「お」ではじまる言葉
例)おはようございます・ごはん・お酒・お金・ごちそう
そうなんです!
名刺は、例外だったんです!
例外を除いて、
訓読みには「お」を、音読みには「ご」をつけると
覚えておけばよいですね!
「お」と「ご」の使い方
基本的には、尊敬語として使うことが多いですが、
「こちらから目上の人に向かう」場合には、謙譲語になります。
職場の基本といわれる「報告・連絡・相談」にも、
「ご報告があります」「ご連絡をします」のように、
相手があれば、「お・ご」をつけることができます。
しかし、
同じように相手がある場合でも、
「ご質問があります」「ご依頼があります」というのは、
おかしいとされています。
これは、
「報告・連絡・相談」に比べて、
「質問・依頼・要望」は、自分のためにする行為という違いがあり、
相手がある場合でも、
自分のためにする行為は、謙譲語になりにくいのです。
例えば、
- 報告・連絡などは、
「報告を差し上げる」「連絡を差し上げる」といえます。 - 質問・依頼などは、
「質問を差し上げる」「依頼を差し上げる」とはいえません。
見分け方として、
「~を差し上げる」「~して差し上げる」
という表現ができることばは、
謙譲語の「お・ご」をつけることができると覚えておきましょう!
「お」や「ご」は、使いすぎると大げさになり、
かといって、
使わないと、乱暴な表現になってしまいます。
状況に応じて、適度に使うことを心掛けましょう♪
コメント
接客において、ご修理いたしますとお修理いたしますはどちらが正しいですか?
教えて頂けますと助かります。よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
「ご修理」と「お修理」、
確かに、どちらも違和感がありますね。
接客用語に変換するなら、
「お直しします」もしくは「お直し致します」が妥当なのではないでしょうか?
『修理』というワードに敢えてこだわるのなら、
「修理致します」で良いと思います。