尊敬語・謙譲語・丁寧語など、
色々と、使い分けるのがややこしい「敬語」。
特に、「尊敬語」と「謙譲語」は、
きちんと把握して、正しく使い分けなければなりません。
『敬語の種類』と違い、
「使い分け方」と「言い回し例」について紹介します!
生活スタイルが変わって、環境には慣れたものの、
敬語の使い方は、どうも上手くいきませんよね!?
「適切な敬語が なかなか出てこない …」
「会話が なんかギクシャクしている …」
自分は大丈夫!という人の中でも、
「その敬語、実は間違って使っている!」という事も、少なくはないんです♪
それぞれの言い換え方を、覚える事も大切ですが、
そもそも、どんな違いがあるのかを、
把握しておく事が、とても重要です!
敬語の基本から、おさらいしていきましょう。
Sponsored Link
3つの敬語 尊敬語・謙譲語・丁寧語
敬語は、その性質によって、
「尊敬語」や「謙譲語」、「丁寧語」などに分類されます。
※ この他に、「丁重語」「美化語」などもありますね。
尊敬語とは
「尊敬語」は、話をしている相手や、
話の中に登場する人物と、
その動作などを、高めて表現するものです。
「いらっしゃる」や「なさる」などが、尊敬語にあたりますね。
尊敬語の種類
尊敬語は、2種類に分類することができます。
- 言葉そのものが変わる言い回し
例えば、「お客が集まる」という場合は、
「お客様がお集まりになる」
「お客様がお揃いになる」などと、言い換える事ができますね。 - 動詞の前後を装飾する言い回し
例えば、「客が売る」という場合は、
「お客様がお売りになる」のように、
語頭に「お・ご」をつけ、
語尾を「なる」にするかたちの、言い換えが多いですね。
「いらっしゃる」
という尊敬語には、多数の使い方があります!
「客が来る」と「客が居る」は、どちらも、
「お客様がいらっしゃる」と言い換える事ができます。
尊敬語の例 一覧
【言葉そのものが変わる言い回し】 | |
行く・来る・いる | いらっしゃる・おいでになる |
行く・来る | お越しになる |
来る | みえる |
言う | おっしゃる |
見る | ご覧になる |
する | なさる |
知っている | ご存じ |
くれる・与える | くださる |
気に入る | お気に召す |
食べる・飲む | 召し上がる |
着る | 召す・お召しになる |
【動詞の前後を装飾する言い回し】 | |
「お・ご~になる・なさる」 | |
帰る | お帰りになる |
利用する | ご利用になる |
訪問する | 訪問なさる |
書く | お書きになる |
「~れる・られる」 | |
訪問する | 訪問される |
書く | 書かれる |
発表する | 発表される |
建てる | 建てられる |
「お・ご~くださる」「~てくださる」 | |
検討する | ご検討くださる |
話す | 話してくださる |
謙譲語とは
「謙譲語」は、自分や、
話の中に登場する人物と、その動作を、
へりくだった表現にして、相手を高めるものです。
「差し上げる」「申し上げる」などが、謙譲語にあたりますね。
謙譲語の種類
謙譲語も、尊敬語と同様に、
2種類に分類することができますね。
- 言葉そのものが変わる言い回し
例えば、自分が「行く」場合は「私が伺います」、
自社の人間が「行く」場合は「○○が伺います」
のようになりますね。 - 動詞の前後を装飾する言い回し
例えば、「会う」は「お会いする」、
「売る」は「お売りする」と言い換える事ができます。
謙譲語は、自分の行為で使うのが基本です!
※「先生へのお手紙」のように、
手紙を出すのは自分でも、名詞を謙譲語に換える場合もあります。
謙譲語の例 一覧
【言葉そのものが変わる言い回し】 | |
会う | お目にかかる |
言う・話す | 申し上げる |
行く・聞く・尋ねる | 伺う |
行く・来る | 参る・参上する |
思う | 存じる |
聞く・引き受ける | 承る |
知る | 存じ上げる |
食べる | いただく |
与える | 差し上げる |
見る | 拝見する |
見せる | お目にかける・ご覧いただく・ご覧に入れる |
借りる | 拝借する |
【動詞の前後を装飾する言い回し】 | |
「お・ご~になる・なさる」 | |
受ける | お受けする |
聞く | お聞きする |
持つ | お持ちする |
相談する | ご相談する |
連絡する | ご連絡する |
「お・ご~いただく」「~していただく」「~(さ)せていただく」 | |
持つ | お持ちいただく |
利用する | ご利用いただく |
来る | おいでいただく |
話す | 話していただく |
説明 | 説明させていただく |
丁寧語とは
「丁寧語」とは、言い回しを丁寧にして、
話を聞いている相手への敬意を表す言葉です。
また、
内容を問わず、丁寧に表現したい時にも使われます。
「です」「ます」「ございます」が、丁寧語の基本形となります!
丁寧語は、
尊敬語や謙譲語と、組み合わせて使われることも多いので、
「最もよく使われる敬語」と言えますね d^^
尊敬語と謙譲語と丁寧語の使い分け
3つの敬語「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の
違いは、わかりましたよね!?
普段は、無意識で使えている場合も、多いと思いますが、
違いをしっかり理解して、正しい敬語を使い分けましょう♪
敬語の使い方で迷ったら、
- 「尊敬語」は、目上の人を立てる場合
- 「謙譲語」は、自分をへりくだる場合
- 「丁寧語」は、相手を問わずに丁寧な表現を使う場合
と覚えて、使い分けてみてください。d^^
尊敬語と謙譲語と丁寧語 一覧
では、日頃よく使う、
「行く」「言う」「する」「食べる」「来る」の5つ敬語を、
尊敬語・謙譲語・丁寧語の一覧表で、見てみましょう♪
尊敬語 | 謙譲語 | 丁寧語 | |
行く | いらっしゃる | 参る・伺う | 行きます |
言う | おっしゃる | 申す・申し上げる | 言います |
する | なさる・される | いたす | します |
食べる | 召し上がる | いただく・頂戴する | 食べます |
来る | 見える・おいでになる など | 参る | 来ます |
敬語の使い分け「さいごに」
実は管理人も、過去に数多くの失敗をしてますよ! (/_;)
失敗談を挙げていくと、もう一記事書けてしまいそうなので..(汗)
「良くありがちな失敗」談を、
ひとつだけ、紹介しておきましょう!
失敗したときの状況は、
お客様に、自分の上司のことを話すときです。
普段、上司には尊敬語を使っています。
しかし、
お客様にとっては、私も上司も同じ立場ですので、
へりくだって、謙譲語を使う必要がありますよね。
わかってはいるのですが、
とっさに、出てしまうんです。
で、話したあとに「しまった!」って…
これって結構、
敬語に慣れてきた頃の「あるある」なんじゃないですか?
尊敬語に比べ、
「自分をへりくだる」謙譲語は、なかなか難しいかもしれませんね。
しかし、
敬語の使い分けは、違いをしっかり把握して、
身につけば、自ずと生まれてくるものだと思います!
敬語を上手く使うには、
尊敬語と謙譲語をしっかり区別して、使い分けるのがポイントですね♪
コメント