「カルビって、どの部分の肉!?」
「特上ロースと上ロースはどう違う!?」
おそらく、知らない人のほうが多いのでは …
しかし、意外とスルーしがちな、
「焼肉屋の肉の疑問」について、スッキリしましょう♪
焼肉店などで、普段食べているカルビやロース、
タンやハラミなどの牛焼肉は、いったい どの部分の肉なのか?
次々焼いているうちに、
見分けがつかなくなってしまった!って経験ありますよねっ!?
どれがカルビで、どれがハラミなんだか … d^^;
焼肉屋で働いた経験がある、自称「焼肉マスター」の管理人が、
『焼肉の部位と名前』について説明します!
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焼肉の部位
焼肉屋さんでの「メニュー名」、
つまり、「牛肉の部位の名前」は ちょっと変わっているんです。
同じ「ロース」でも、
ステーキや、カツなどで食べている「ロース」と、
同じ部位の肉とは限らないんですよっ d^^;
焼肉の主な部位の名前と特徴説明【焼肉部位】
『カルビって!?』
「カルビ」は、アバラ骨辺りの部位で、
焼肉店において、人気のある「定番メニュー」のひとつですねっ♪
味は濃厚で サシが入りやすく、
脂のうまみ(甘み)と香りが楽しめます。
カルビは、韓国語で「アバラ骨の間の肉」のことです。
下の図で確認してみましょう♪
カルビ以外の部位も、一目瞭然ですよねっ!
『ザブトンやミスジって!?』
うでの部分を総称して「肩(カタ)」と呼んでいますが、
みすじ・さんかく・とうがらしなど、数多くの筋肉の集合体です。
肉色は濃いめで味は濃厚、うまみ成分が豊富で、
エキス分や、ゼラチン質が多い部位です。
- ザブトン:
あばら側へと続く、肩ロース部分のこと。
ロースの中でも、最も美しいサシが入っている部分で、
店によっては、「特上カルビ」として出されるのがココ! - ミスジ :
肩バラの一部で、美しいサシまわりが特徴。
1頭から2kgしか取れない「稀少な部位」!
つまり、ザブトンは「特上肩ロース」、
ミスジは「特上肩バラ」の部位にあたる肉です。d^^
「ロース」を、何故か『赤身肉』と捕らえていることが多く、
ほとんどの店で、モモのどこかの部位が出てきます。
ちなみに、管理人が働いていた焼肉屋さんでは、
モモの比較的良い部位(イチボの良い部分・ランプ・シンシン等々)を「上ロース」に、
それ以外を「並ロース」に使用していました。
「カルビ」の場合も、特上・上・並をどう分けるかは、
「そのお店ごとの方針」によって、異なる場合が一般的だと思われます。
管理人のいた店では …
- 特上:
食肉等級4番以上の三角バラ、または ザブトン・ミスジ等。
(特上を品切れにして、部位名で提供する日もあり。) - 上 :
3番の三角バラ・ザブトン・ショートリブ(バラの一部)。
カイノミ・ササミの中で、特別抜けの良い物。 - 並 :
上にならなかったバラの各部位や、上の部位でも抜けの悪い物。
肩ロースの芯の内、焼肉に使える部分。
というのが目安でした。
また、
「並」は輸入、「上」は国産等のように、
畜種を分けて提供している店は、上と並の違いがよく分かります。
最高ランクの牛(A5)から取るカルビは「特上」であり、
牛のランクが下がっていけば、「上カルビ」「カルビ」となります。
和牛のグレードによって分けている場合、その境が曖昧になってきたりします。
焼肉の主な部位の名前と特徴説明(ホルモン部位)
上の図を見て、
「あれっ? タンやハラミは!?」と思った人も、
意外と、少なくないのではないでしょうか。
これらの部位、
実は「牛肉の副生物」というモノに分類されます。
「副生物」については 後日で説明しますので、ここでは スルーしますねっd^^;
内臓系の肉を、称して「ホルモン」と呼びますが、
一般的に、焼肉屋さんのメニューなどにある「牛ホルモン」は、
牛の大腸や、小腸にあたる部位を指します。
この大腸部分は、「テッチャン」とも呼ばれていて、
焼き加減1つで、脂の量を自分好みに調整することが可能です。
「こてっちゃん」は、茹でて脂を落とし、味付けしてあります。
では、ホルモン系の部位についても、
例によって、図で確認してみましょう♪
名前(部位) | 特徴説明 | |
1 | タン(舌) | 薄切りで食べるのが基本。 根元の部分の方が柔らかく、タンツラと言うことも。 最近ではタンツラをブロック状に切って「タンアワビ」と称して出す焼肉店も増加中。意外に脂肪分が多い。 |
2 | ネクタイ・ノドスジ(食道) | 牛の食道は赤身系で、ノドスジとも言う。 開いて切り目をいれて出すことが多い。 |
3 | ミノ(第一胃) | 肉厚で白く、味にクセやにおいが無く食べやすい部位。 筋切りをしっかり行うとコリコリとした丁度良い食感に。 切り開くと簑笠のような三角形になることから、「ミノ」と呼ばれています。 「上ミノ」は中央部分の厚いところで、胃壁に脂が挟まっている部分を「ミノサンド」の名前で出すことも。 |
4 | ハチノス(第二胃) | 独特の風味と歯ごたえがあり、あっさりして食べやすいポピュラーなホルモンです。 切り開くと内壁が蜂の巣のようなヒダヒダ状になっている為「ハチノス」と呼ばれています。 中国料理やフレンチ、イタリアンなどでもよく使われる部位。 |
5 | センマイ(第三胃) | 胃壁が千枚ものヒダに見えることから、センマイと呼ばれています。 どちらかというとザクザクとした食感を楽しみ、生でも焼いても美味しく食べられます。 掃除しやすくするため湯通しした状態で見ることが多く、表面の灰色の部分を湯むきしたものを「白センマイ」として出す店も。 |
6 | ギアラ・赤センマイ(第四胃) | ピンク色で濃厚な風味、脂がよくのっているので、しっかりと焼いて食べると、とても美味しいホルモンです。 少し硬い印象がありますが、筋切りによってコリコリした食感になります。 センマイに近い部分を「白センマイ」として出すことも。 |
7 | マルチョウ・ヒモ(小腸) | テッチャンより柔らかく、脂がのって食べやすい部位で、ホソやホルモンとも呼ぶ。 丸腸は、裏返して短くカットしたもので、ホルモン通が好んで食べます。焼肉はもちろん、煮込み料理や串焼きなどに使われます。 |
8 | シマチョウ・テッチャン(大腸) | 一般に「ホルモン」と呼ぶ場合この部分を指すことが多いようです。 柔らかくて脂がのって濃厚な風味ですが、赤身の脂とは違い優しくあっさりしていて、あまり胃にもたれません。 茹でて脂を落とし、味付けしたのが「こてっちゃん」。 かなり硬いので長時間煮込む。 |
9 | テッポウ(直腸) | 開いた形が似ているために、テッポウと呼ばれています。 コクがあって柔らかく、脂も多くて濃厚な味わい。 |
10 | ウルテ(気管) | 喉の気管にあたる軟骨で「フエガラミ」とも言う。 内臓の中で最も硬い部位で、切り込みを入れて焼き物などに使用される。 |
11 | フワ(肺) | プップギ・バサ・ホッペとも呼ばれ、軟らかい食感で淡白な味わい。 このフワを出す店はかなり稀少。 |
12 | フエ・ハツモト(大動脈) | 心臓の付け根にある大動脈で、かなり噛みごたえがある。 「コリコリ」「タケノコ」とも呼ばれています。 |
13 | ハツ(心臓) | クセがなくて、細い筋繊維質なのでコリコリと歯応えが良く、独特の食感があります。 脂肪分が少ないのでローカロリーでヘルシー。ハートともいいます。 焼肉では通常たれ焼きですが、最近は塩焼きも人気。新鮮なものは刺し身でも食べられる。 |
14 | サガリ(肋骨側横隔膜) | 横隔膜の中心に近い部分で、正肉に近い味わい。 適度に脂肪が入り柔らかい。 |
15 | ハラミ(横隔膜) | 横隔膜の両サイドの筋肉部分。肉の濃厚な味がしっかりしていて柔らかく、焼肉として非常に人気の高い部位です。 赤身肉に近い見た目や食感から、内臓系ですが肉とよく間違えられます。サガリと区別せず売られることも。 |
16 | レバー(肝臓) | 牛の内臓の中で最も大きく、若い牛ほど赤色が鮮やか。 味にクセがあるため敬遠する人も多いが、タンパク質・ビタミンA・B1・B2、鉄分が豊富で、栄養価が高い部位。肉食動物が最初に食べるのはココ。 表面だけ焼き、中はまだ柔らかいぐらいで食べるモチモチとした食感は独特です。 |
17 | マメ(腎臓) | 牛の腎臓はブドウのように房状で、そらまめに形が似ているから「マメ」と呼ばれています。 レバーのような食感で脂肪が少なく、ビタミンAやB2が豊富。 香りにクセがあるが、仔牛のものは比較的クセのないあっさり風味。 ヨーロッパでは濃い味付けでソテーにして食べられている。 |
18 | ブクロ(子宮) | 子宮部分なので、メスのみの部位です。 コリコリした食感で、さほどクセはない。 |
19 | テール(尻尾) | 牛のしっぽ部分で、濃厚な味の高級食材。最近は塩焼きも人気。 よく煮込んで骨髄の部分がゼラチン状になると、話題のコラーゲンたっぷりでとても美味しくなります。 |
20 | アキレス・スジ(アキレス腱) | 「スジ」とも呼ばれる部位。足の後ろ側にある腱肉のことで、筋肉と骨の結合組織で成り立っています。 濃厚な味で煮込むとプルプルのコラーゲンたっぷりで、牛すじ煮込みやおでんでおなじみのとても美味しい部位です。 |
知らないと、一見 複雑そうに思えるんですが、
わかってしまえば、実は「意外と簡単」ですよねっ♪
次回から、焼き肉を食べる時には、
牛の「どの部分を食べているのか」を、理解しながら味わってみましょう ^^
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