インフルエンザの予防接種を受ける場合、
「副作用が気になる … 」
そんなイメージを持たれる方も、少なくないかと思います。
では、副作用によって どんな症状が起こるのでしょう?
また、症状がでた場合 どのように対処すればよいのでしょう?
予防接種を受けたからといって、
「インフルエンザに絶対にかからない」というわけではありません。
しかし、
ワクチンによって、体内に「抗体」が作られていれば、
発症や症状を抑え、合併症などによる悪化や重症化を減らす!
という『予防接種の効果』が期待できます。
予防接種のワクチンによる副作用と、
インフルエンザにかかった時の症状を比較した場合、
接種をしないで、インフルエンザにかった時のほうが、
重症化のリスクが高い!ということが、まず考えられます。
「ワクチンによる副作用」を知ってしまうと、
予防接種を受けるのが、すこし怖くなってしまうかもしれませんが …
『インフルエンザ予防接種による副作用』を、予めしっかり把握した上で、
起こってしまうかも知れない「デメリット」と、
接種した方がいい「メリット」を比べて、選択されればよいのではないでしょうか?
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インフルエンザの予防接種と副作用
インフルエンザの予防接種は、ワクチン接種によって、
あらかじめ、インフルエンザウイルスに免疫をつけるために行うものです。
そのため、免疫がつく以外の反応がみられる可能性もあり、
これを『副作用』(または『副反応』)といいます!
予防接種の注射跡が「赤くなる」「腫れる」、
「痛くなる」などが起こるのは、副作用の代表的な症状です。
これらの症状は、接種したワクチンに対して、
体がちゃんと反応して起こるもので、ある意味「抗体が作らている証拠」なのです。
予防接種の副作用が起こる割合は?
インフルエンザ予防接種の場合、
約10%の人、つまり 10人に1人の割合で、何らかの副作用がみられます。
予防接種の副作用は、1971年にワクチンの改良が行われ、
副作用の出る割合も、かなり少なくなりましたが …
腫れなどの副作用(局所反応)は、予防接種を受けた「10~20%」、
発熱などの副作用(全身反応)は、「5~10%」程度の人にみられます。
その他、
蕁麻疹(じんましん)などの、アレルギー反応が起こる場合もありますが、
ほとんどの場合、軽度の副作用で、いずれも 2~3日で治まる様な症状ばかりです。
しかし、ごく稀なんですが、
なかには、重篤な副作用が起こる可能性だって、ないわけではありません!
ワクチンの接種によって起こるショックなどの、
重篤な副作用は、およそ、10万人に1人だと言われていて、
命に関わるような重篤な神経症は、200~400万人に1人の割合です。
これらの重篤な副作用の多くは、接種後30分以内に発症すると言われていますので、
ワクチン接種後、30分は病院で待機して 経過観察するようにしましょう。d^^
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インフルエンザ予防接種の副作用と症状
インフルエンザの予防接種によって、比較的多くみられる副作用は、
「局所的な反応」と「全身の反応」に大別されます。
「局所的な反応」として、腫れ・痛み等があげられますが、
通常、2~3日で治まります。
また、
「全身の反応」としては、発熱・頭痛・嘔吐・寒気・めまいなど、
インフルエンザに似た、軽い症状の副作用が出現することもあります。
しかし、インフルエンザ予防接種は「不活化ワクチン」ですので、
ワクチン接種によって、インフルエンザを発症することはなく、
これらの症状も、通常 2~3日で治まります。
副作用の主な症状と対処法
インフルエンザの予防接種によって起こる、
主な副作用の「症状」と「対処法」をみてみましょう。
- 局所反応による副作用の症状と対処法
[ 症状 ]
腫れ・かゆみ・痛み・熱を持つ・赤くなる・固くなるなど
[ 対処法 ]
2~3日経過しても腫れが引かず、注射をした箇所の周囲だけではなく、
腫れが肘や肩を超える場合は、ワクチンに対して過剰反応の可能性があります。
こうした場合や、熱をもってきた場合などは、医師に相談しましょう。 - 全身反応による副作用の症状と対処法
[ 症状 ]
発熱・頭痛・嘔吐・下痢・悪寒・めまい・だるさ・倦怠感・鼻水など
[ 対処法 ]
これらの症状は、「ワクチンによる副作用」なのか、
病院に行って「風邪をもらってしまった」のか、判断が難しいところです。
我慢できる程度の軽度であれば、2~3日様子を見て、
症状が悪化したり、長引いたりするようでしたら受診しましょう。
熱っぽさを感じた場合は、
水分補給や、濡れタオルで体を冷やすことで対処してください。
独断で市販の解熱剤などを使用することは、危険なのでやめましょう。
- 1歳~3歳未満
発熱・湿疹・下痢・紅斑(皮膚表面が発赤する状態)・顔面浮腫 - 3歳~13歳未満
発熱・頭痛・嘔吐・食欲減退・倦怠感・紅斑
これらの副作用は、
いずれの場合も、通常 2~3日で治まることがほとんどです。
こんな症状は要注意!
ほとんどの場合は、上述の様な「軽度な副作用」がでるくらいで、
これらは、ある意味 正常な反応とも考えられます。
しかし、稀なケースですが、
予防接種による「重篤な副作用」が起こる可能性もあります。
例えば、「アナフィラキシー」や、
「ギランバレー症候群」なども、副作用のひとつです。
アナフィラキシーは、
呼吸困難や蕁麻疹(じんましん)などの、非常に強いアレルギー反応があらわれ、
ギランバレー症候群は、
手足に力が入らなかったり、呼吸がしにくくなり呼吸困難になってしまいます。
こうした症状があらわれた場合は、すぐに受診しましょう。
その他にも、
急性脳症・急性散在性脳脊髄炎・けいれん・肝機能障害・喘息発作・血小板減少性紫斑病
といった、重い副作用の報告もありますので、
異常があった場合は、速やかに摂取した医療機関に連絡することをおすすめします。
『こんな症状が出た時は 注意が必要です!』
- 腫れが広範囲!
腫れたり、赤くなったりするのは、
通常は、注射をした箇所の周囲(ごく狭い範囲)だけです。
肘や肩といった 広範囲に腫れが及んだ場合は、
過剰なアレルギー反応の可能性があるので、早急に病院で受診しましょう。 - 呼吸が苦しい!
嘔吐や腹痛、蕁麻疹(じんましん)や目や皮膚のかゆみ、
咳・くしゃみや息苦しさ、意識の混濁 などの症状が出たら要注意!
アナフィラキシーの可能性があるので、早急に病院で受診しましょう。
アナフィラキシーは、突然、急激に進む全身に起こるアレルギー反応で、
なかでも、「アナフィラキシーショック」と呼ばれる、
脱力するようなショック状態に陥ったり、血圧が低下して意識が混濁した場合、
すぐに対応しないと、生命の危険を伴うこともあります。 - 手足に力が入らない!
両手両足が痺れて感覚がなくなったり、呼吸がしにくくなった場合、
ギランバレー症候群の可能性があるので、早急に病院で受診しましょう。
予防接種後、1~3週間経ってから症状が出ますが、
ギランバレー症候群になると、短時間で末梢神経が麻痺してしまいます。
時間をかければ、回復する事が多いですが、
神経内科など、専門医療での治療が必要な病気です。
「予防接種直後は、30分間病院で待機!」
予防接種を受けた直後は、ごく稀ですが、
アナフィラキシーショックのような、急な副作用が現れることがあります。
これらの重篤な副作用の多くは、接種後30分以内に発症すると言われています。
ですので、
ワクチン接種後は、接種した医療機関に30分待機して、
自身に体調の変化がない、院内で経過観察する様にしましょう!
また、念のため、
接種直後は無理をせず、何かあれば すぐ受診できる様にしておきましょう。d^^
ですので、インフルエンザの予防接種を受けて、
どのような副作用がでるかわからない!というのが 現状です。
もし、これはおかしい!?という、
いつもと違う症状が出た場合、自己判断で対処せず、
接種した病院に、早めに相談することをおすすめします。
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