世界遺産の候補は!?日本の暫定リストはコレ!登録までの流れは?

明治日本の産業革命遺産世界遺産に登録が決定!?」

このニュースを耳にして、
「日本の世界遺産の登録候補は、他にどこがあるんだろう?」
と思った人は、おそらく少なくないことでしょう d^^

世界遺産の候補は!?日本の暫定リストはコレ!登録までの流れは?

前回紹介した、「日本の世界遺産」のリサーチ中、
偶然にも、「世界遺産に~!」のニュースが、飛び込んできたんです!

実にナイスなタイミングで、ちょっとビックリ (@_@)


ならば、
「ついでなんで、ぜひこの機会に~」と♪

当然、今回は日本の世界遺産の候補について、徹底リサーチです d^^


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日本の世界遺産候補

今回の「明治日本の産業革命遺産」の様に、
日本には、この他にも「世界遺産の候補」がいくつかあります。

これらは、日本の「世界遺産暫定リスト」に登録され、
ユネスコの暫定リストにも、記載されています。


どうです?

なんか、まだ漠然として「?」って感じですよね!?

この段階では、その程度の理解で大丈夫ですよっ!


世界遺産 日本の暫定リスト一覧

「暫定リスト」とは、
5~10年のうちに、世界遺産登録を目指す物件を記載したリストで、
政府が、ユネスコ(UNESCO)に推薦したのち、掲載されます。

世界遺産に登録されるためには、
この候補リストに、一旦 記載する必要があります(緊急登録の例外あり)。



今回のテーマ「日本の世界遺産候補」、
つまり、「世界遺産 日本の暫定リスト」を、まずは見てみましょう♪

世界遺産 日本の暫定リスト一覧

【世界遺産 日本の暫定リスト】

  • 明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域(※)[文化遺産]
  • 北海道・北東北の縄文遺跡(北海道・青森県・秋田県・岩手県)[文化遺産]
  • 金を中心とする佐渡鉱山の遺産(新潟県)[文化遺産]
  • 国立西洋美術館・本館(東京都)[文化遺産]
  • 武家の古都・鎌倉(神奈川県)[文化遺産]
  • 彦根城(滋賀県)[文化遺産]
  • 飛鳥・藤原の宮都と関連資産群(奈良県)[文化遺産]
  • 百舌鳥・古市古墳群(大阪府)[文化遺産]
  • 宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県)[文化遺産]
  • 長崎の教会群とキリスト教関連遺産(長崎県・熊本県)[文化遺産]
  • 平泉の文化遺産(岩手県)[文化遺産] <*拡張申請>

  • *奄美・琉球 [自然遺産] は、暫定リスト記載を目指していて、
    「ユネスコ暫定リストには未記載」

※ ユネスコ諮問機関、「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録につき「登録」を勧告(2015年5月現在)



2015年5月現在、
「奄美・琉球」が自然遺産として、暫定リスト記載を目指しています。

また、
「明治日本の産業革命遺産」が、世界遺産に登録予定です!


「明治日本の産業革命遺産、世界遺産に登録が決定!?」

ユネスコの諮問機関である「ICOMOS(国際記念物遺跡会議)」が、
「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録について、
登録がふさわしい旨を勧告したと、政府が発表!(2015年5月4日)

この勧告では、23資産をすべて構成資産として認めるとして、
名称については、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」に、
変更を要求しています。
6月28日から、ドイツで開催される「第39回世界遺産委員会」で、
ICOMOSからの勧告をもとに審議され、正式に登録が決定される運びになっています。


登録されると、
日本で19番目の世界遺産(文化遺産としては15番目)になります。


「明治日本の産業革命遺産」とは

せっかくなので、まもなく世界遺産に登録されるであろう、
この「明治日本の産業革命遺産」についても、すこし触れておきましょう♪

明治日本の産業革命遺産 [文化遺産]

造船、製鉄・製鋼、石炭産業の、重工業分野に西洋技術を移転する上で、
他に類を見ないプロセスを証明する資産群であり、
非西洋地域において、近代化の先駆けをなした経済大国日本の原点を訪ね、
語り継いでいく上で、極めて重要な遺産群です。

候補の遺産群は、「8エリア・11サイト・23構成資産」からなり、
グラバー邸・軍艦島・松下村塾など、九州(福岡・佐賀・長崎・熊本・鹿児島)を中心に、
山口県・静岡県・岩手県の、8県に分散していることが最大の特徴です。

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世界遺産と日本の候補

ここからは、本題の「日本の世界遺産候補」を軸に、
日本での「登録の手続き」と、
「世界遺産登録までの流れ」について、解説していきます。


世界遺産登録の手続きと登録までの流れ

上述の様に、世界遺産に登録されるには、
まず、日本の候補リスト(暫定リスト)に登録されなければなりません。

なので、
全体の大きな流れは、次の様になっています。

世界遺産候補物件の選定 » 候補リストに登録 » 選定・推薦 » 調査・審査 » 世界遺産に登録


さらに詳しく見てみましょう♪

  • 文化遺産の場合は文化庁、自然遺産の場合は環境省か林野庁が、
    登録をめざす物件を選定!
      ↓
  • 登録をめざす物件につき「候補リスト」を作成し、
    世界遺産センターに提出!
      ↓
  • 我が国として、年1回「候補リスト」の中から、
    条件の整った物件の推薦を決定!(文化審議会、世界遺産条約関係省庁連絡会議)
      ↓
  • 世界遺産委員会に推薦書を提出!(暫定版:9/30〆切、確定版:翌年2/1〆切)
    • 1年につき、1国あたり文化遺産と自然遺産の各1件が可
    • 文化遺産の場合、そのうち1件が文化的景観であれば2件まで可
      ↓
  • ユネスコ世界遺産センターが現地調査!
    • 文化遺産については、ICOMOS(国際記念物遺跡会議)
    • 自然遺産については、IUCN(国際自然保護連合)に現地調査を依頼
      ↓
  • ユネスコ世界遺産委員会(年1回 7月頃開催)が、
    ICOMOS、IUCN 及び ICCROM* の代表を交えて審査し、登録の可否を決定!

    * ICCROM:文化財の保存、及び 修復の研究のための国際センター


そもそも「世界遺産」とは

日本の「世界遺産候補」や、「世界遺産」について、
あれこれと、見てきましたが …

「そもそも、世界遺産とは何ぞや!?」とか、
「実は、世界遺産自体について、ちょっと不安に …」って人も、
意外と多いのではないでしょうか d^^;


では最後に、
大前提の「世界遺産」と、「世界遺産の種類」について、
もう一度、お復習いしておきましょう♪

世界遺産と日本の世界遺産候補


簡単に言ってしまうと、
世界遺産とは、「人類が共有すべき 顕著な普遍的価値!」


全然簡単じゃないって?!

では、さらに難しく!
じゃなくって、ちょっとマジメに …

「世界遺産」は、
1972年のユネスコ総会で採択された世界遺産条約で、
「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいて登録されます。

遺跡や景観、そして自然など、
人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」が審議されます。

世界遺産に承認されると、世界遺産リストに登録され、
その文化遺産・自然遺産が、「世界遺産一覧表」に記載されます。

「日本の世界遺産」一覧(2015年5月現在) » 


どうです? これぞ世界遺産っぽいでしょ!


3つの種類の世界遺産とは

最後に、もうひとつだけ d^^

「文化遺産とか、自然遺産って?」と、疑問に思ったアナタのために、
世界遺産の種類についてです!

知っていなかったアナタでも、
すでに、薄々お気づきだと思いますが … w

世界遺産には、
「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の、3つの種類があります。

  • 【文化遺産】
    文化遺産とは、人類の歴史上、芸術的や学術的にも 
    大変価値のあるものと判断される、建造物や遺跡、またはモニュメントのことです。

    • 記念工作物
      建築物、記念的意義を有する彫刻及び絵画、
      考古学的な性質の物件及び構造物、金石文、洞穴住居、
      並びに これらの物件の組み合せであって、
      歴史上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの。

    • 建造物群
      独立した建造物の群、または連続した建造物の群であって、
      その建築様式、均質性又は景観内の位置のために、
      歴史上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの。

    • 遺跡
      人間の作品、自然と人間との共同作品、及び 考古学的遺跡を含む区域であって、
      歴史上、芸術上、民族学上、又は 人類学上、
      顕著な普遍的価値を有するもの(文化的景観を含む)。


    人間がこの世に誕生してからの「人の手が加わっている宝物」、
    「人類が造り出した遺産」というワケです。


  • 【自然遺産】
    自然が生み出した地形、地質などの景観、
    動物などの生態系、絶滅危惧動植物などの生息地などで、
    特に価値の高いと判断されるものが、自然遺産として登録されています。

    • 物理的な生成物、生物の生成物、又は それらの群から成る自然物であって、
      鑑賞上 又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの。

    • 地質学的、地形学的形成物、及び 絶滅のおそれのある、
      動植物種の生息地を構成する、区域が明確な地域であって、
      学術上、及び 又は保全上顕著な、普遍的価値を有するもの。

    • 自然地、及び 区域が明確な、自然の地域であって、
      学術上、保全上、又は 自然美において顕著な普遍的価値を有するもの。


    その名の通り、「自然よって作られた宝物」というワケです。


  • 【複合遺産】
    複合遺産とは、文化遺産と自然遺産の、
    両方の要件を満たしていることが、条件とされています。

    最初から、複合遺産として登録される場合と、
    初めは、文化遺産 または 自然遺産として登録されていたところに、
    後から もう一方の価値もあると認められ、複合遺産として登録されることもある様です。


    つまり、「自然と文化の結びついた遺産」と言えますね。


    まだ日本では、この複合遺産に登録されていません。

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